これから家を建てる予定の土地、これから購入予定の土地が「準防火地域」に位置していたら?
自分の土地がもし「準防火地域」にあったら、建てられる建物が制限される場合があります。そこで、「準防火地域」や建物の「制限」についてご説明します。
「準防火地域」とは
「準防火地域」とは、都心や街の中心部、繁華街などの「防火地域」を取り囲むようにして指定される、「防火地域」の近郊の地域です。都心や繁華街の近郊ということはつまり、こうした場所に出かける人が多く住む住宅が密集している地域です。
高層の建物ばかりでなくても、住宅がたくさん密集している場所で万が一、火事になってしまったら、まわりの多くの住宅に燃え移ってしまう恐れがあります。
そこで、人の命、皆の財産を守るため、建てられる建築物に制限がかけられるようになりました。 「準耐火地域」とは皆の安全を守るための仕組みですね。
「準防火地域」はとても広く、東京都23区のほとんどが「防火地域」または「準防火地域」です。
「準防火地域」内の建築制限
建物の大きさ(階数や面積など)によって制限が定められています。
階数 | 延べ面積 | 構造制限 |
---|---|---|
4階以上 | 制限なし | 耐火建築物 |
3階以上(地下含まず) | 1500㎡超 | 耐火建築物 |
3階以上(地下含まず) | 500㎡超~1500㎡以下 | 耐火建築物または準耐火建築物 |
3階以上(地下含まず) | 500㎡以下 | 耐火建築物または準耐火建築物または木造3階建て建築物の技術的基準に適合する建築物 |
2階以下(地下含まず) | 1500㎡超 | 「耐火建築物」 |
2階以下(地下含まず) | 500㎡超〜1500㎡以下 | 耐火建築物または準耐火建築物 |
2階以下(地下含まず) | 500㎡以下 | 制限なし(一部はある場合も) |
例えば、東京23区内で一戸建てを建てようとすると、ほとんどの方が階数「3階以上」で延べ面積「500㎡以下」になるかと思います。
自分の土地が「準防火地域」にあったら、ほとんどの場合、それなりの対策が必要になります。